22時をまわった頃。調べた電車までぎり間に合いそうな時刻。黒のショートブーツを履いて玄関を飛び出す。小雨が降っていることに気づいた。慌ててビニール傘を掴み、最寄りの駅まで自転車を走らせる。空はすっかり暗くなり寂れた商店街の居酒屋が湿った光を…